野球のチェンジアップの握り方と投げ方【変化球の基本を画像で解説】

メジャーリーグのマウンドに立つ平成の怪物

チェンジアップは近年多くの投手が使うようになった変化球です。

投げるのが比較的簡単で、消耗品である肩肘の負担が少ないというまさに現代の考えにピッタリの変化球と言えます。

ただ、野球の素人からすると「ただのスローボールでは?」と思ってしまうようなこのチェンジアップ。

一体どのような投げ方をすれば効果的な変化球として使えるのでしょうか?

今回は、そんなチェンジアップの握り方や投げ方のコツをまとめました。

チェンジアップとは

腕がしなっている左投手

チェンジアップとは、「ストレートのような軌道で減速しながら沈んでいく」という変化球です。

素人からすれば、パワプロなどの野球ゲームの影響もあり「単なるスローボールと同じ」と思ってしまいますが、実際は違います。

チェンジアップはストレートと同じような軌道を描き、バッターの手元に近づくにつれて徐々に球速が落ちながら沈んでいくのです。

スローボールは山なりに投げないとキャッチャーミットまで届きませんが、チェンジアップはストレートとなるべく同じようにリリースすることになります。

ピッチャーからキャッチャーに向かうまでの間に、空気抵抗によってボールの球速が抑えられて重力によって沈んでいくという仕組みです。

なるべく空気抵抗を受けるために、あえて回転を少なくリリースするのも特徴で、テレビ中継などで見ているとただの緩いボールに見えるでしょう。

基本的には真下の方向に沈んでいくのがチェンジアップですが、シンカーやカーブのように少し斜めに滑りながら落ちていくチェンジアップも存在しています。

チェンジアップの3つの握り方

オーバースローの左ピッチャー

チェンジアップの握り方は、手の大きさや指の開き具合によって様々な握り方があります。

各ピッチャーによって投げやすい握り方があるので、どの握り方が自分に合うのか試してみてください。

野球でピッチャーをしたときにチェンジアップを投げてみて、しっくりこなければこの3つの握り方をそれぞれ試してみましょう。

チェンジアップ基本の握り方

  • 親指と小指を対角線の縫い目にかける
  • その他の指は等間隔でボールに乗せる
  • 鷲掴み(わしづかみ)のような形

このチェンジアップの握り方は、オーソドックスな握り方です。

親指と小指だけを縫い目にかけ、鷲掴みのような形で握ります。

これでボールを深めに持てば、勝手に球速が抑えられてブレーキの利いたチェンジアップが投げられるでしょう。

もし思うようなチェンジアップが投げられなければ、次の握り方はどうでしょう。

チェンジアップの応用的な握り方

  • 親指と小指を対角線の縫い目にかける
  • 人差し指を丸めて「OKサインを作る」
  • 中指と薬指は縫い目にかけずにボールに乗せる

先ほどの鷲掴みのようなチェンジアップの握り方から、人差し指を丸くして「OKサイン」を作ったような握り方になります。

横から見ると人差し指と親指で円を作ったような形になるので、「サークルチェンジ」と呼ばれることもある握り方です。

人差し指も縫い目にかかることになるので、最初の鷲掴みのチェンジアップの握り方よりも少しボールのスピードが出せるようになるでしょう。

チェンジアップを投げたときにあまりにもストレートとかけ離れてしまったときなど、この握り方も試してみてください。

その他にも、こんなチェンジアップの握り方もあります。

チェンジアップの珍しい握り方

  • 親指と人差し指で円を作る
  • 小指と薬指を揃える
  • 人差し指と薬指でボールを左右から挟む
  • 中指は中心に添えてボールから浮かせる
  • 全ての指を縫い目にはかけない

少し特殊なチェンジアップの握り方です。

縫い目にかかる指は一本もありません。

先ほどのサークルチェンジの握り方から、薬指と小指を揃えます。

その結果、ボールの中心を左右から薬指と人差し指で挟むような位置関係になるはずです。

そうすると中指が余りますが、このチェンジアップの握り方では中指は使いません。

左右からボールを挟んでリリースの際に抜くように投げますから、機能的にはフォークに近いです。

チェンジアップの縦方向の変化を増加させたい場合に、チャレンジしてみてください。

チェンジアップの投げ方

野球のピッチャーにおけるチェンジアップの投げ方で意識すべきポイントは、手首のスナップです。

腕の振りはストレートと同じようにするか、むしろもっと強く速く振ることを心がけてもいいくらいです。

その方が、相手バッターにストレートだと思わせることが出来ます。

相手がリリースの瞬間に「ストレートだ!」と思ってくれたら、チェンジアップの威力は凄まじいものになるでしょう。

  • ストレート同様にスナップを利かせる
  • またはスナップを一切使わずに投げる
  • ストレートと同様に腕を強く振る

チェンジアップの投げ方で調節できるのは、「スナップを使うかどうか」という点です。

まずはチェンジアップの握り方で、ストレートと全く同じ勢いでスナップを使って腕を振りましょう。

チェンジアップの握り方がそもそも回転がかかりにくい握り方なので、そのまま投げればスピンがかかりにくく球速も出にくいはずです。

それでも球速が出すぎて全くブレーキが利いていないという場合は、手首を固定してスナップを利かせずに投げましょう。

その際、腕の振りを緩くしては意味がありません。

ストレートと同様に腕を全力で振ってチェンジアップを投げるからこそ、効果が発揮されるのです。

チェンジアップの目的

ダイナミックなフォームのサウスポー

チェンジアップの一番の目的は「打者のタイミングを外す」ということになります。

バッティングにおいて最も大切なことは、投球とスイングのタイミングを合わせることです。

ピッチャーから投じられたボールの軌道にバットを合わせることが出来ても、タイミングがズレているとフェアゾーンにボールが飛びません。

チェンジアップの場合は、ストレートに近い軌道から減速しつつ縦方向にも沈んでいきます。

そのため、バッターからすると「ぜんぜんボールが来ない」という状況になるのです。

ストレートのつもりでスイングの始動をしても、ボールが手元に来ないので体重が前に引き出されて崩れていきます。

結果的に低めのワンバウンドになったボールでも、空振りしてしまうでしょう。

そうしてバッティングフォームが崩された状態では、バットでコンタクト出来ても安打の確立は下がってしまいますよね。

また、一度そうやって体勢が大きく崩されると、その後の打席にも影響してきます。

バッターにとってはチェンジアップで体勢を崩された残像が残るので、しっかり手元にボールを呼び込んで、打つポイントを身体に近づけようとするでしょう。

そこで逆に速球を投げて詰まらせるということにも役立つのです。

このようにチェンジアップは

  • タイミングを外す
  • 空振りを奪う(決め球として使う)
  • ストレートの布石として使う

という様々な意図を持たせることが出来ます。

チェンジアップの種類

ボールをリリースする瞬間のピッチャー

チェンジアップは握り方だけ変えれば、投げ方が一緒でも様々な変化を再現することが可能です。

チェンジアップから派生した様々な球種があるので、同系列のものをご紹介していきます。

ちなみに「チェンジオブペース」という言葉も野球の中にはありますが、これは「緩急を使う」という意味として捉えてください。

サークルチェンジ

サークルチェンジは先ほど握り方の部分でもご紹介した通り、親指と人差し指で「OKサイン」のような形を作って投げるチェンジアップの一種です。

縦方向の変化というよりも、シンカーのように利き腕方向に曲がりながら沈んでいくボールになりやすい傾向があります。

右投手の場合、右バッターの膝元に沈め、左バッターからは逃げていくようなボールとして使えるでしょう。

スプリットチェンジ

スプリットチェンジはフォークボールのように、人差し指と中指の間から抜いて投げるチェンジアップです。

フォークやスプリットとの違いは、人差し指と中指以外の指を鷲掴みのようにして縫い目にかけないところにあります。

一般的なチェンジアップと比べて、縦方向の落差が大きいチェンジアップになりやすいです。

高速チェンジアップ

日本では、ダルビッシュ投手などが使用し始めたことで話題になりました。

鷲掴みのような握り方から、中指だけを少し浮かせてストレートと同じようにリリースします。

ストレートとの球速差が少ないので、通常のストレートと思って打ちに行くと芯を外しやすいという特徴を持っています。

バルカンチェンジ

バルカンチェンジはかなり特殊で、中指と薬指の間でボールを挟むようにして握ります。

球速が出にくいですが、縫い目にかける指の本数や位置を調節することで、シュート方向への曲がり具合を変えることが可能です。

野球でしかほとんどあり得ない指の使い方をすることになるので、少し身体への負担が大きめのチェンジアップと言えます。

しかし、より横と縦の変化を大きくしたチェンジアップを投げるなら適しているでしょう。

チェンジアップを投げるコツ

サウスポー投手が、ボールを放す瞬間

チェンジアップは色々な握り方があって個性が出しやすい変化球と言えますが、ある程度共通して言えるコツが存在しています。

  • ストレートと同じ腕の振りをする
  • 深くボールを握る
  • 握力を強く入れて握りすぎない
  • 投げるときに肘を下げない

まず、ストレートと全く同じような腕の振りをすることが大前提です。

バッターの手元に来るまでストレートかチェンジアップかわからないようなボールが優秀なチェンジアップと言えます。

そのためには、ストレートと明らかに違う腕の振り方をしていては意味がありません。

その際にボールを深めに握ることで、全力ストレートの勢いで腕を振ってもスピードが出にくくなります。

場合によっては浅めに握ってシュートやシンカーに近い回転を付けることもありますが、基本は深く握ってあえてスピードを殺すような投げ方が適しているのです。

選択したチェンジアップの握り方によっては、ボールの支え方が特殊で、握力が入りすぎてしまうかもしれません。

力が入りすぎるとボールの勢いがなくなりすぎてスローボールに近い棒球になってしまいます。

また、チェンジアップをアウトローやインローに沈めようという意識が強すぎると、オーバースローやスリークォーターでもだんだん肘が下に下がってきてしまうことがあるでしょう。

これでは腕にかかる負担も増えますし、ストレートのクオリティも落ちてしまうので気を付けてください。

あくまでも自然なフォロースルーの中でチェンジアップを投げるのです。

チェンジアップを覚えるメリット

左ピッチャーを後ろから見たところ

チェンジアップは高校生などアマチュア野球界でも多くの投手が操るようになりました。

これだけチェンジアップが広がったのには、訳があります。

チェンジアップを覚えるメリットについても整理していきましょう。

肩や肘の負担が少ない

通常、カーブやスライダーなどに代表される変化球は、肩や肘の負担が大きいとされています。

大きな変化をさせるために腕や手首を捻りながら投げたり、リリースの時に手のひらを内側や外側に向けて投げることがあるからです。

その点、チェンジアップは握り方以外ほぼストレートと同じように腕を振ってリリースすることになります。

そのため、変化球でありながら肩や肘にかかる余計な負担が少なくて済むのです。

特に肩や肘の関節は消耗品で、少年野球の段階から厳しく球数の制限をしていくべきという現代の風潮において、推奨されるべき変化球と言えるでしょう。

習得が比較的容易

ほとんどの変化球は握り方だけでなくリリースの仕方や指先でのボールの押し込み方、またはボールの抜き方など、細かなコツを意識しなければなりません。

チェンジアップの場合は、他の変化球と比べても意識すべきポイントが少なくても投げられます。

もちろん細かく調節したほうが質の高いチェンジアップになりますが、ひとまず変化球と呼べるレベルにするにはチェンジアップが最も簡単なのです。

昔は変化球と言えばまずカーブを習得し始めるのが普通でしたが、最近ではまず最初の変化球としてチェンジアップが選ばれることもあります。

また、カーブやシンカーなど斜め方向に滑りながら落ちていく変化球は、リリースのタイミングがストレートと違ってくるものです。

しかし、チェンジアップはむしろストレートと同じタイミングでリリースするからこそ効果的な変化球なので、コントロールが安定しやすいという特徴があります。

その点も、チェンジアップが1番目に覚える変化球として適している理由でもありますね。

様々な使い方ができる

チェンジアップは、決め球にもなりますしカウントを稼ぐ球にもなります。

ブレーキが利いて変化の幅が大きいチェンジアップなら、低めのボール球でも空振りが奪えるでしょう。

そうでなくとも、ストレートと緩急が付けられるので、バッターのタイミングを外してファールを打たせることも可能です。

ストレートとチェンジアップがあるだけで、スピードの緩急と、縦方向への変化と両方使いながら攻めることが出来るでしょう。

まとめ:チェンジアップで変化球の持ち球を増やそう

チェンジアップは比較的投げやすい変化球ですが、しっかり習得できれば決め球にもカウントを稼ぐ球にもなる便利な変化球です。

野球を始めて最初に覚える変化球としても適しているので、まずピッチャーとして活躍したい方はぜひ身に着けてみてください。

もちろん、まずはストレートがあってこその変化球ですし、他に球速が速いチェンジアップとは全く質の異なる変化球を持っておくとかなり手ごわい投手になれます。

チームのエースになるためにも、カットボールやツーシームなどストレートに限りなく近い変化球も考えてみてくださいね。

 

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