イーファスピッチとは?超スローボールの握り方や投げ方を解説

イーファスピッチの実践画像

イーファスピッチとは超スローボールのことで、日本のプロ野球でも当時日本ハムファイターズに所属していた多田野投手が使用して話題になりました。

そんなイーファスピッチについて、詳しく深掘りしていきましょう。

イーファスピッチとは

菊池雄星選手のフォーム

イーファスピッチとはいわゆる超スローボールのことですが、ただの遅いストレートというわけではありません。

一般的なスローボールが100㎞前後だとしたら、イーファスピッチはもっと遅い80㎞以下程度のボールを指します。

その軌道もかなり山なりで、野球中継の画面で見ていると、一度ボールが上方に消えてから落ちてくるように見えるでしょう。

日本のプロ野球では、当時日本ハムファイターズだった多田野投手やダルビッシュ有投手が投げたことで脚光を浴びました。

イーファスピッチはどう使える?

田中の投球フォーム

イーファスピッチは、稀に使うことで効果的な球種として活躍するかもしれません。

もちろん、球速が速い方がピッチャーの手からキャッチャーミットに収まるまでの時間が短くなります。

バッターがボールを判断する時間が無くなるので、打ち取りやすいという理屈は当然です。

それでもイーファスピッチを投げる人がいるのはなぜなのか?

そのメリットやデメリット(リスク)についても解説していきます。

イーファスピッチのメリット

イーファスピッチを投げる効果としては、

  • 緩急を使ったピッチングができる
  • 打者の目線を外せる
  • 心理的な意表を突ける

これらが挙げられます。

やはり打者を抑える確率をアップさせるには、緩急を使うべきです。

どんなに速いスピードボールでも、ずっと同じ球速帯ではバッターの目も慣れてしまいます。

そこでイーファスピッチを用いて、極端に遅いボールを見せるという意味で活用するのです。

さらにイーファスピッチは山なりの高い軌道なので、打者の顔を上げさせて目線をズラすことができます。

心理的にも、「またイーファスがくるかも・・・」と思わせるだけで、ストレートの威力を高めることができるでしょう。

イーファスピッチのデメリット(リスク)

イーファスピッチは試合中に頻繁に投げられる球種ではありません。

そこにはリスクも潜んでいます。

  • ストライクを取るのが難しい
  • そもそも投げ方が難しい
  • ただの打ちやすいボールになってしまう危険性

まず、イーファスピッチはかなり高いところめがけて山なりの軌道を描きます。

そのため、ストライクを取るのが難しい球種と言えるでしょう。

そもそも、ストライクを取ることが目的ではないので、ボール球でもいいという覚悟が必要です。

投げ方も、リリースの直前まで限りなく通常のストレートと同じようにしなければ意味がありません。

最初からバレバレのフォームや腕の振りで投げてしまうと、ただ単にバッティング練習のような打ちやすい投球になってしまう危険性があります。

イーファスピッチの握り方と投げ方

センター目線でのバッテリー

イーファスピッチは、何も特別な握り方をしなくても大丈夫です。

大切なのは、リリースの直前までいかにも「ストレートを投げますよ」という雰囲気を出せるかどうかでしょう。

イーファスピッチの握り方

イーファスピッチの握り方1

正面から見た握り方

イーファスピッチの握り方2

横からみた握り方

握り方は通常のストレートとほぼ同じで、人差し指と中指を少し開いて縫い目にかけます。

回転がかからなくてもいいので、縫い目からあえて指を外してもいいでしょう。

少し深めに握った方が、スピードが抑えられたボールが投げられるかもしれません。

イーファスピッチの投げ方(リリース)

イーファスピッチは、投げるときに踏み込んだ足でブレーキをかけ、リリースの瞬間に腕の振りをとめて山なりのボールを投げます。

こんな感じ↓

甲子園でのイーファスピッチ

センターから見た野球場

イーファスピッチは、試合の流れを一気に変える投球ともなり得ます。

実際に甲子園でも、イーファスピッチ(超スローボール、超スローカーブ)を使って話題になった選手もいました。

当時、東海大四高の西嶋投手です。

動画の1分45秒あたりから始まる投球が、イーファスピッチになります。

本人はもちろん真面目に投げていますが、当時この投球は賛否両論あり、議論になったこともありました。

メジャーでのイーファスピッチ

構えるキャッチャー

メジャーリーグで最初にイーファスピッチが登場したと言われているのが、1940年代です。

当時ピッツバーグパイレーツのリップ・シーウェルという投手が投げたのが始まりと言われています。

その当時の映像は残っていませんが、メジャーリーグでは大差がついた試合で、投手を温存するために野手が登板することがあります。

そこでイーファスピッチに似た投球が、意外と打者を惑わせているというシーンも多いのです。

まとめ:イーファスピッチは勇気のいる作戦

イーファスピッチは、上手く使えば打者のタイミングを外したり意表をついたり、良い作戦になります。

ただ、打ちごろのボールとなってしまうリスクもあるので、練習の段階からイーファスピッチを投げるシミュレーションをしておくべきでしょうね。