ランナーコーチの役割や掛け声【少年野球でも使えるコーチャーの基本とは】

野球のランナーコーチは、出場選手以外では最もプレーに近い場所にいる人物です。

コーチという肩書がありながら、少年野球においても選手自身がランナーコーチを務めるのが基本になります。

野球の試合では絶対に必要なランナーコーチという立ち位置ですが、その役割やルールはどのようになっているのでしょうか?

ランナーコーチの役割

野球場の図

ランナーコーチの役割は細かいところまで多岐にわたります。

時にはランナーコーチの判断によって1点を左右する場面もありますが、その役割を整理しておきましょう。

  • アウトカウントの確認
  • 状況の確認
  • ボールの所在の確認
  • ランナーへの動きの指示
  • バッテリーへのプレッシャー

アウトカウントの確認

ランナーコーチは1塁3塁に関わらず、ランナーに対してアウトカウントを確認して共有しておく必要があります。

ノーアウトやワンアウトならまだしも、ツーアウトの場合はバットにボールが当たった瞬間にゴーしかありません。

1点を争う緊迫した試合では特に、走塁の凡ミスから試合が大きく崩れることがあるのでランナーコーチャーの責任も大きくなります。

状況の確認

アウトカウント以外にも、ランナーの塁上の状況守備体型、イニングなどランナーと共有して確認しておくべき事項があります。

なぜなら、アウトカウントやランナーの人数が全く同じだったとしても、イニングや点差によってはランナーの動きが変わるからです。

例えば9回裏で同点の場面、2アウトランナー1,3塁だったとしたら、1塁ランナーは大きくリードを取る必要は全くありません。

3塁ランナーがホームに生還すれば試合終了ですからね。

ボールの所在の確認

少年野球では特に、ボールの所在を声に出してランナーコーチが伝えているチームもあります。

隠し玉などの対策という目的もありますし、離塁しても大丈夫かどうかランナーが判断する材料にもなります。

もし牽制悪送球などでボールが逸れたら、次の塁を狙う後押しにもなるでしょう。

ランナーへの動きの指示

実際にランナーコーチが出す指示の内容としては、事前確認とリアルタイムの声掛けの2種類があります。

事前確認は例えば「ライナーが飛んだらバックしろよ」とか、「ゴロだったら突っ込んでいいぞ」など、想定される打球に対する動きを指示しておくものです。

一方でリアルタイムの声掛けは、長打を放ったバッターランナーに「回れ回れ!」といって次の塁への進塁を促すなど、打球や守備の状況を見ながら即座に判断して指示するケースになります。

バッテリーへのプレッシャー

ランナーコーチは、時にバッターに向かって声をかけることもあるでしょう。

その内容によっては、相手守備やバッテリーにプレッシャーを与えることになります。

相手守備のシフト(守備陣形)や、バッティングに関するアドバイスなど、あえて相手に聞こえるように言うことでプレッシャーをかけることも出来るのです。

ランナーコーチのやり方と掛け声

ナイター設備のある野球場

ランナーコーチはチームによって決まり事が違うので、実は決まった型というのがありません。

1塁コーチと3塁コーチで若干やり方が異なるので、基本となるランナーコーチのやり方を確認していきましょう。

1塁ランナーコーチ

1塁の場合は、打者が内野ゴロを打った場合や犠打を決めた場合は基本的に駆け抜けしかありません。

1塁にヘッドスライディングをする選手などもいますが、あれはランナーコーチの指示ではなく選手本人の判断で行っています。

後は、1塁ランナーが出たときに、牽制球に対する声掛けが主な仕事です。

掛け声は基本的に、「ゴー(行け!)」か「バック(戻れ!)」の2種類になります。

牽制球が来たら当然バックですが、もし牽制球が悪送球になって進塁できそうなら、ゴーを連呼してランナーに知らせましょう。

打者が外野の間を抜けるような長打性の当たりを放った場合、2塁に行けそうなら腕を大きく回して「ゴーゴー!」のジェスチャーを行います。

盗塁の場合は、ランナーのスタートを促す「ゴー!」の掛け声は言わない方が良いと筆者は考えます。

盗塁がバレないで済むならそれが一番良いので、ランナーコーチがあえて声を出すことでキャッチャーに知らせる必要は無いですからね。

3塁ランナーコーチ

3塁ランナーコーチの大きな仕事は、2塁から走ってくるランナーの動き方の指示です。

例えばスリーベースを放ったバッターランナーに対しては、「スライ!」という掛け声でスライディングをさせるのか、「ストップ!」という掛け声で立ったまま3塁ベースに到着させるのか指示する必要があります。

ライト方向からくる送球はランナーが目視出来ないので、3塁ランナーコーチの指示が大きなカギになるのです。

また、ランナー2塁でシングルヒットが飛んだ場合に、2塁ランナーをホームに回すのかどうかを判断するのも3塁ランナーコーチの役目になります。

回す場合は大きく腕を回して、「ゴー!」ですが、止める場合は大きく両手を広げて「ストップ!」と指示をしましょう。

そういったポイントを踏まえると、1塁よりも3塁ランナーコーチの方がより責任が大きくのしかかると言えます。

ランナーコーチに適している人

日曜日の少年野球

ランナーコーチはレギュラーメンバーが行うポジションではありませんが、少年野球から中学、高校野球、プロ野球とレベルが上がるにつれて、その重要度も増していきます。

アマチュアでも強いチームほど、ランナーコーチがある程度固定されているのも事実です。

ランナーコーチに適性があるのはどのような人物なのでしょうか?

  • 判断力のある人
  • 洞察力のある人
  • チームで信頼がおける人
  • 声の通りが良い人
  • 選手の能力を把握するのが上手い人

判断力に長けている

ランナーコーチは、一瞬の判断が求められます。

特に3塁ランナーコーチの場合、コーチャーの動きで得点が取れるかどうか左右されるほどです。

常に頭の中でシミュレーションを行い、即座に最適な行動に移せる人が適しているでしょう。

洞察力が鋭い

相手守備の陣形の変化を細かく見ていたり、バントシフトの際の野手の動きを見て弱点を見抜いたり、洞察力の鋭い人は優秀なランナーコーチを務められます。

身体能力が高い選手よりも、実はチームにとって必要なのは細かな気配りや変化に気が付ける洞察力のある人なのです。

チームで信頼を置ける人

選手がランナーコーチの指示に従って動く場面があるわけですから、その人に信頼が無いと成り立ちません。

ランナーコーチとしての実績や、日ごろの練習態度なども含めて、総合的な信頼度が影響すると言っていいでしょう。

声の通りが良い人

選手は、プレー中にはじっくり人の声を聴く余裕はありません。

そのため、ランナーコーチの声の通りが良く目立つと、重要な指示が伝わりやすいです。

特に野球のグラウンドは色んな人が声を出しているので、その中でもひと際目立つ声が出せる人はランナーコーチとしても重宝されるでしょう。

選手の能力把握が上手い人

味方チームの選手の走力や、ベースランニングの上手さはもちろん、相手守備の肩の強さなど能力を把握している人は素晴らしいランナーコーチです。

同じ状況で同じ打球が飛んだとしても、相手チームの守備能力によってランナーを進塁させるかストップさせるかの判断が変わります。

外野手が強肩なのか、内野手がカットプレーが上手い選手なのかによって、同じ打球でもホームに還れる確率が全く違うのです。

ランナーコーチの練習方法

左中間のポテンヒットを処理する選手

ランナーコーチは、やはり試合での実践経験が無いとなかなか上手くなりません。

そのため、最初は誰でも最適な判断を下せて、正しいジェスチャーでランナーに指示を出せるわけでは無いのです。

ランナーコーチのスキルをアップさせるためには

  • 試合での実践経験
  • 紅白戦での経験
  • 野球観戦でシミュレーション

この3つが有効でしょう。

テレビの野球中継を見ているときも、自分だったらどのような判断をするかという目線で観戦していると、全く違った見え方になります。

特にアマチュア野球の場合は、それが選手としてのスキルアップにも繋がるので、漠然と試合を見ているのはもったいないです。

ネクストバッターもランナーコーチになる

ランナーコーチとして正式に存在するのは1塁と3塁の二人だけですが、ランナーがホームに還ってくる瞬間だけは、ネクストバッターがコーチャーの代わりを行うべきです。

例えばワンアウトランナー3塁で内野ゴロが飛んだ場合、3塁ランナーがホームに突っ込んできて、

  • スライディングをするべきなのか?
  • どちらの方向にスライディングした方が良いのか?

これらの点に関して、ネクストバッターとして控えている選手が指示を出してあげます。

これがあるだけでも、ギリギリのプレーになったときのアウトとセーフを大きく左右するでしょう。

ランナーコーチに関するルール

セーフのジェスチャーをする審判

ランナーコーチに関するルールは主に2つで

  • コーチャーズボックスのルール
  • 接触や守備妨害のルール

があります。

ランナーコーチは基本的に、ファールゾーンに設置された「コーチャーズボックス」内にいなければなりません。

ただ、打球が自分を通過した後に関しては、プレーの邪魔にならない範囲でコーチャーズボックスを出て指示を出すことが可能です。

例えばこんな感じ

ただ、大会ごとの規定やローカルルールによっては、コーチャーズボックスから足を出してはいけないという決まりがあるケースも存在するので、注意してください。

また、タイムがかかっていない状況でランナーに触れると、ランナーが即座にアウトになってしまいます。

ファールフライを追ってくる野手と交錯しても守備妨害になる可能性があるので、打球の行方も注視しておかなければなりませんね。

まとめ:ランナーコーチは重要なポジション

ランナーコーチは出場している選手と同じくらい重要なポジションであり、強いチームには特に優秀な3塁ランナーコーチがいます。

プロ野球の場合はランナーコーチは専任の人物がいますが、高校野球や草野球では選手自身で行うことになるはずです。

ランナーコーチ目線で様々な分析をする癖をつけると、それが選手としてプレーをするときのプラスになるので、そのような視点で野球を見るのも面白いかもしれません。
 

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