野球のストライクゾーンのルールとは?【定義や意味をわかりやすく解説】

ストライクゾーンを確認するキャッチャー

野球のストライクボールという判定は、野球をやっていない人でも知っている表現ですよね?

しかし、具体的にどこからどこの範囲までがストライクなのかと言われると、普段野球をプレーしている人でも意外と答えられないものです。

少年野球では選手の親御さんが審判を務めることもありますし、草野球や高校野球でも選手自身が球審をしなければいけない場面もあります。

なにより、ストライクゾーンを具体的に分かっていないと、打席に立ったときに打つべきボールと見送るべきボールがわかりませんからね。

そこで今回は、野球のストライクゾーンのルールについて解説していきます。

ストライクゾーンの定義

センター目線でのバッテリー

ストライクゾーンは、テレビゲームなどで見ていると平面的な印象を受けるかもしれません。

しかし実際には、ホームベースの上で立体的にストライクゾーンが存在しています。

高めや低めの高低差はもちろん、内角や外角の左右方向、さらにはピッチャー側からキャッチャー側の奥行も含めてストライクゾーンなのです。

縦方向、横方向、奥行き全てにおいてストライクゾーンをボールが通過していないと、その投球はストライクと判定されることはありません。

高めのストライクゾーン

高めのストライクゾーンの説明

ストライクゾーンの上限は、肩の上部のラインとズボンの上部のラインの中間点になります。

ボールがこの中間点のラインから完全に外れていればボールになりますし、ボールの一部分がかすめていればストライクです。

ただ、明確に肩とズボンの中間点に目印があるわけではないですから、ユニフォームの胸のマークなどを手掛かりに判断することになります。

低めのストライクゾーン

低めのストライクゾーンを説明した図

ストライクゾーンの下限は、膝頭の下部のラインです。

これよりも上を通過したボールに関して、ストライクと判定される可能性があります。

また、ワンバウンドの投球はストライクにはなりません。

あくまでも、ノーバウンドでストライクゾーンを通過した場合です。

横方向のストライクゾーン

ストライクゾーンの横方向に関しては、ホームベースの幅が基準になります。

ホームベースの頂点部分(キャッチャー側)の向かい側にある辺(ピッチャー側)の幅が、ストライクゾーンの左右の限界点です。

このホームベース上を、ボール全体が完全に通過する必要はなく、一部分でもかすめていればストライクになります。

ストライクゾーンの奥行

ストライクゾーンは三次元なので、奥行きがあります。

テレビ中継やゲームなどでは、投手側から見た視点でホームベース上に9分割のストライクゾーンが表示されることが多いですよね。

あのままストライクゾーンをイメージしてしまうと、ホームベースの投手側の一面だけがストライクの判定に関わると誤認してしまいそうです。

しかし、もしそうであるならば、ホームベースが5角形である必要はありません。

ホームベースは捕手側に頂点がある5角形になっていて、ベース上の空間が全てストライクゾーンです。

すなわち、ホームベース上を通過する投球であり、なおかつ高めも低めもストライクゾーンに収まっていれば良いということですね。

ですから理論上は、必ずホームベースのピッチャー側にある直線をボールが通過する必要はなく、意図的にストライクゾーンを横から通過するようなボールを投げても良いのです。

サイドスローのピッチャーで角度を付けたボールによってストライクを狙えば、たとえストレートが遅かったとしても打ちにくい球になります。

ストライクゾーンを立体的に捉えられれば、バッテリーとしての攻め方もバリエーションが増やせますね。

ストライクゾーンの意味

捕手がサインを出すところ

野球のストライクは元々、英語の動詞「strike」が語源になっています。

strikeは「打つ」という意味の単語で、アンパイア(審判)が投球を「ストライク!」とコールするのは、「打て!」と言っているわけです。

そもそものストライクの意味を考えると、

打つのに適しているのに見逃してしまった

または

打つのに適したボールだったのに打ち損じてしまった(ファールや空振り)

という意味があるのです。

ですから、前述のようにストライクゾーンの基準があるにせよ、最終的には審判の判断によってストライクがどうかが決まります。

厳密に言えば、ストライクゾーンを通った投球だからストライクなのではなく、「打つべきボールなのに手を出さなかったから」打者へのペナルティとしてストライクがコールされているという意味です。

各審判によってストライクのコースは微妙にバラつきがありますし、その日の見え方や調子によって若干変化するものでもあります。

ストライクゾーンの見分け方

審判によって微妙にストライクゾーンが異なるとするならば、自分が打席に立ったときにはある程度ストライクの見分け方を知っておかなければなりません。

高めのストライクゾーンは

  • ユニフォームの胸のマークまで
  • 脇の高さまで
  • 胸の高さまで

といったように、ある程度自分の中で目印を決めておきます。

逆に低めのストライクゾーンは

膝頭というよりも、「膝まで」という大まかな捉え方の方が見分けやすいです。

ボール球は必ず見送らなければならないというルールはありません。

低めをすくい上げて打つのが得意なバッターなら、多少低めに外れたボール球でも思い切ってスイングして良いのです。

ですからきっちりストライクゾーンのボールだけを待つのではなく、ある程度大まかに見極めるつもりで投球を待った方が良いでしょう。

内角や外角のストライクゾーンは、ホームベース上にボールが通過するかどうかなので、自分が打席の中で立つ位置を調節する必要があります。

内角を打つのが上手いバッターなら、ホームベースに近い位置で立っても捌けるはずです。

逆に外角が得意なバッターなら、あえてホームベースから遠い位置に立ち、外角に投球を誘った上で踏み込んで打つのも良い戦術でしょう。

ストライクゾーンの高さは打者の構え方で変化する?

3番サードで試合に出場する選手

結論から言えば、打者が極端にかがんで低く構えたとしても、ストライクゾーンは変化しません。

確かに、内角や外角のストライクゾーンはホームベースの幅で決まるため影響を受けませんが、高めや低めのストライクゾーンはバッターの構え方で影響を与えそうですよね?

ストライクゾーンの高さを決めるのは

打者が自然体でボールを打つ姿勢

これによって決まります。

バッティングフォームの中で、バックスイングをしてトップを作った位置でストライクゾーンの高低が決まると思っていいでしょう。

ですから、普段は背筋を伸ばしたバッティングフォームで打っている打者が、急に腰を曲げてかがんで打席に立ったとしてもストライクゾーンは変わりません。

しかし、人によって打撃フォームは様々です。

そのフォームが自然体なのかどうかは、結局のところ審判の主観的な判断によります。

常にかがんだ構え方でバッティングを行っている打者で、それが周りにも認知されているようであれば、もしかしたらストライクゾーンは狭くなるかもしれません。

要は、その構え方が

「本当に打つための姿勢」なのか「ストライクゾーンを狭く見せるための姿勢」なのかによってストライクゾーンの判断が変わるということですね。

ストライクゾーンが審判目線で広くなる?

右打席で変化球を打つバッター

ストライクのジャッジをする球審は、いつもキャッチャーの後ろ側に立っています。

もっと細かな位置取りで言うと、捕手と打者の間の位置に立って投球を覗き込む形です。

そのため、審判と全く同じ目線で投球を見ている選手はいません。

打者は投球を横から見る形になりますし、捕手は目線の高さが違います。

ですから、審判目線で見たときには選手たちとストライクゾーンの認識が若干違ってくることもあるのです。

ストライクかどうかを判断するうえで、審判目線に特に影響を与えるのが「キャッチャーのキャッチングの仕方」です。

全く同じコースに来たボールでも、球威に負けてキャッチャーミットが流れるようなキャッチングと、その場でミットがしっかり止まったキャッチングでは印象が違います。

例えばこんな感じ

この捕球技術のことを「フレーミング」と言い、いかにストライクっぽく見せられるかがキャッチャーの腕にかかっているのです。

フレーミングのスキルが高いキャッチャーほど、ストライクかボールか際どいコースをストライクに見せるのが上手いと言えます。

そのため、審判目線でのストライクゾーンを若干広げることは可能なのではないでしょうか。

まとめ:ストライクゾーンの範囲は打者の体格で決まる

ストライクゾーンは打者の構え方では変化しませんが、高めと低めは打者の身体に基準があります。

そのため、身長が低い打者ほど投手から見たストライクゾーンは狭くなり、投球しにくいと言えるでしょう。

しかし、わざとしゃがむなどしてストライクゾーンを狭めることはできないため、正々堂々と打撃を行うべきですね。