バッティングのタイミングの取り方【合わない原因はトップにある⁉】

流し打ちをする右バッター

野球のバッティングで最も大切なことと言えば、「タイミングの取り方」です。

どんなに鋭いスイングをしていても、格好いいバッティングフォームで打っていても、タイミングが取れていなければボールに当てることさえ出来ません。

しかし、実際にタイミングの取り方を自分の中で明確に決められている人が、どれだけいるでしょうか?

きっと多くの方が、ピッチャーの動きを見てなんとなくタイミングを計っているはずです。

ちゃんとタイミングの取り方を決めておかないと、ピッチャーの投球フォームによっては全くタイミングが合わないこともあります。

そこで今回は、バッティングで非常に重要なタイミングの取り方について、コツやポイントをご紹介していきましょう。

バッティングのタイミングとは

空振りしているバッター

野球のバッティングでいうタイミングとは、ピッチャーの投球動作に合わせてどの瞬間にスイングを開始するのか?ということです。

自分のスイングスピードは何となく感覚的に把握出来ているとして、振りだすタイミングが早いか遅いかでボールにしっかりミート出来るかどうかが決まります。

一流のバッターというのは、このタイミングの取り方が上手い選手です。

人によっては頭の中で「1・2・3」と数えながら、タイミングを取っている人もいます。

1でテイクバックをして、2でトップを作り、3でスイングをしてミートする。

こんな流れがオーソドックスです。

3でスイングをするタイミングが早すぎれば、ポイントが前になりすぎて引っ張り方向のファールになるでしょう。

逆に3でスイングをするタイミングが遅すぎれば、振り遅れて詰まった凡打になるわけです。

タイミングがしっかり合っていると、そんなにパワーが無くても、ちゃんと芯に当たりさえすれば鋭い打球は飛んでくれます。

野球の試合でバッターとして活躍するには、タイミングを合わせるというスキルが非常に重要なのです。

バッティングのタイミングの取り方

スイングを始動しているスラッガー

バッティングのタイミングの取り方で重要なポイントは、ピッチャーの投球フォームをよく見ることです。

足を上げる高さや、足を振り上げる速度、2段モーションかどうかなど人によって個性があります。

どのようにタイミングを取れば良いのか、ポイントとなる部分を整理しておきましょう。

  • 足を上げたとき
  • 足を着くとき
  • ボールが見えたとき

足を上げたとき

ピッチャーが投球するとき、右投手なら左足、左投手なら右足を必ず振り上げます。

足が上がりきったところでテイクバックを開始するというのも、タイミングの取り方の一つです。

振り上げる高さに差はあるかもしれませんが、両足が完全に地面についたままでは投球できません。

どんな投手でも絶対に、前側の足を上げる瞬間があるわけです。

全ての投手に共通する動作なわけですから、これを基準にしておけば初めて見るピッチャーでもタイミングが合わせやすいと言えます。

ですから投球練習の段階で、足がどこまで高く上がるのか?足を素早く上げるのかゆっくり上げるのか?というポイントを見ておくべきですよね。

足を着くとき

これも全ての投手に共通する動作ですが、振り上げた足を踏み出して地面に着く瞬間があります。

このときにトップを完成させるというのも、バッティングのタイミングの取り方の一つです。

足を上げる動作の場合、2段モーションなどピッチャーによって意図的にタイミングを狂わせてくるケースもあります。

しかし、足を着く動作というのは、その後腕を振ってボールを投げるしかありません。

そこにタイミングを合わせる基準を置けば、投球フォームに惑わされる心配も無いのです。

ボールが見えたとき

ピッチャーがボールを指から離す直前、打席からはボールが見えるようになります。

その瞬間にスイングを開始するというのも、タイミングを取る方法の一つです。

投球フォームが独特でタイミングが取りにくい場合、そこにタイミングの基準を置くこともあるでしょう。

バッテリーの配球の傾向が読めているときや、狙う球種が絞れているときには、有効なタイミングの取り方です。

しかし、ストレートか変化球か予想が全くつかないときには、全くタイミングが合わないケースもあります。

ボール球だった場合にバットを止めなければならないので、ボールを追う動体視力も要求されますね。

まずは様々なタイミングの取り方を試してみて、自分に合った方法を見つけていきましょう。

タイミングが合わない原因

構える少年野球の選手

練習を繰り返しているのに、なかなかタイミングの取り方や間の取り方が上手くならない原因としては、何が考えられるでしょうか?

  • トップがしっかり出来ていない
  • 軸足が安定していない
  • 身体の開きが早すぎる

タイミングが合わない原因として考えられるこの3つについて、詳しく解説していきます。

トップが出来ていない

バッティングフォームの中で、トップがしっかり決まっていないとタイミングが合いません。

バッティングフォームのトップとは、バットを最も後ろに引いている段階のことです。

トップが作れたら、あとは振りだすだけという状態ですね。

しかしこのトップがしっかり出来ておらず、中途半端なテイクバックからスイングをしていると、タイミングを合わせるための基準が出来ないのです。

しっかり自分の中でバッティングを3つの段階に分けて

  1. テイクバックをする(バットを後ろに引く)
  2. トップを作る(バットを引ききる)
  3. スイングを開始する

それぞれの動きを確認しながら、バッティングフォームを固めておくことが大切ですね。

軸足が安定していない

バッティングの軸足とは、右打者なら右足、左打者なら左足のことを指します。

テイクバックしたときにしっかり軸足に体重が乗り、スイングを開始したときも前に流れずちゃんと軸足に体重が残っていることが重要です。

バッティングは身体の回転でバットを振る動作でもあるので、回転の軸となる軸足が安定していないとスイングスピードや軌道も安定しません。

毎回バラバラなスイングをしていては、ピッチャーのフォームをよく観察していても結局タイミングは合わないですよね。

軸足がきちんと踏ん張れるように、下半身を強化しておくことも重要です。

身体の開きが早すぎる

スイングしたときに身体の開きが早すぎると、バットがスムーズに出てこないのでタイミングが合わなくなります。

具体的には、打席の中でピッチャー側にある肩が早く開きすぎるということです。

右打者なら左肩、左打者なら右肩が、スイングしたときにバットが出てくるよりも先に開いてはいけません。

身体の開きが早すぎるスイングの例は、この動画で見てみてください。

身体の回転にバットが取り残されて、バットが出てきていません。

これでは自分がイメージした通りにバットを出せないので、タイミングが遅れて合わなくなるのです。

タイミングが取れるようになる練習方法

ファールチップを打つ右打者

バッティングのタイミングを取れるようにするには、ただピッチャーのフォームを観察しているだけではダメです。

タイミングの取り方が上手くなるのに役立つ、練習方法を3つご紹介していきましょう。

  • 1・2・3でスイング
  • シンクロ打法
  • 足を上げて打つ

123でスイング

最もポピュラーなタイミングの取り方と言っても良いかもしれません。

バッティングを1・2・3の3つに分けて、それをピッチャーの投球フォームに当てはめる方法です。

ピッチャーの投球練習などを見ながらタイミングを見て行います。

1でテイクバック、2でトップを作る、3でスイングをする

というように、バッティングを3つのフェーズに分けます。

後はピッチャーの投球フォームを見て、自分の中でルールを決めて「1」を合わせるタイミングを計れば良いのです。

例えば、ピッチャーが足を最も高く上げた瞬間に「1」を合わせるとか、グローブから手を出した瞬間に「1」を合わせるといった方法になります。

シンクロ打法

シンクロ打法は、ピッチャーの重心の上下運動に自分の動作をシンクロさせる(合わせる)打法です。

ピッチャーの投球フォームは様々ですが、重心を下げてお尻が下がってきてからボールをリリースするまでのスピードはどのピッチャーも大差ありません。

そこに注目して、ピッチャーが重心を下げた(お尻が下がってきた)瞬間に自分の前側の足を動かします。

具体的には、前側の足の踵(かかと)を地面に一瞬だけ「コツン」と着けるのです。

そこから大きく足を上げても良いですし、再びつま先立ちにしてスイングに行っても構いません。

ピッチャーの重心が下がる動きに、自分の踵の動きをシンクロさせる打法なのです。

元巨人の高橋由伸選手などが、右足の踵でこの動きを行っているので確認してみてください。

足を大きく上げて打つ

タイミングがなかなか取れない人は、あえてバッティングフォームを大きな動きにすることが有効な場合もあります。

足を大きく上げて打つことで、バッティングフォームのリズムが取りやすくなって、タイミングも合わせやすくなるのです。

メジャーリーグでも大活躍したイチロー選手が、日本にいた時代に「振り子打法」で活躍していたのが良い例です。

この動画のように、大きく振り子のように足を上げるという「ハッキリした動作」を入れることで、タイミングが取れるかもしれません。

タイミングが下手な人の共通点

野球の試合で空振りしてしまう選手

タイミングの取り方が下手な人には、大きな共通点が2つあります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

  • フォームが固まっていない
  • 振り出すタイミングが遅い

フォームが固まっていない

バッティングフォームが固まっておらず、スイングの軌道やスピードが一定でない選手はタイミングの取り方が下手になります。

もっと具体的に挙げると

  • トップがしっかり作れていない
  • 軸足に体重が残っていない

この2点が、バッティングフォームが崩れる大きなポイントです。

バッティングフォームで大きく足を上げようが、すり足だろうが、ノーステップ打法であろうが、トップが出来ていなければスイングは安定しません。

バッティングフォームはよく、弓矢に例えられることがあります。

弓矢で的を強く射るためには、弓についている弦をめいっぱい後ろに引かなければいけませんよね?

バッティングでいうトップとは、この弦をめいっぱい後ろに引いた状態と同じです。

弓矢を引いている図

トップが出来ていないスイングは、弦を中途半端に引いて弓を放とうとしているということです。

そうなると当然、弱い威力しか出せませんよね。

振りだすタイミングが遅い

タイミングの取り方が下手な人は、多くの場合振り出すのが遅いです。

タイミングが早すぎるというのは、速球派のピッチャーが急に緩いボールを投げてきて対応しきれなかったときくらいでしょう。

ほとんどの場合、スイングの準備が間に合っていなくて振り出すのが遅くなっているのです。

解決するには、やはり早めにトップを作っておくしかありません。

自分が思っているタイミングよりも、トップを早めに作って振り出す準備を完了しておくのです。

トップを決めてしまえば、あとは「振るだけ」なので遅れることは少なくなります。

まとめ:トップのタイミングが大切

バッティングでタイミングの取り方を上達させるには、まず自らのバッティングフォームを固める必要があります。

バッティングフォームが毎回崩れていると、ピッチャーにタイミングを合わせたところでイメージした通りにバットが出せません。

特に、トップをしっかり作るということが重要です。

あとはピッチャーの投球フォームを見て、いつトップを作ればいいのか見極めることが出来ればタイミングは合います。

頭の中で「1・2・3」と数えたり、シンクロ打法を試してみたりして、自分なりのタイミングの取り方を模索していきましょう。